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《2011.4月−10》

気楽に楽しむには、もってこい
【流通戦争だよ全員集合!(ギンギラ太陽's)】

作・演出:大塚ムネト
22日(金) 14:05〜15:20 西鉄ホール 2000円


 春・夏・秋と、短編を上演する企画の第一弾。
 短編であるうえに個々の場面の独立性が高くて、コントの連続という雰囲気で気楽に見られる。
 この気楽さがギンギラ太陽'sの身上なんだと改めて気づく。そう、そこだけ楽しめればいいんだな、たぶん。

 プロローグの地下鉄3号線延伸のコントのあと、岩田屋関係キャラが勢ぞろいしての口上。
 そのあとパルコのキャラ発表。応募があった次のキャラを次々と登場させて遊ぶ。
 林家パル子、パル男、パル五郎、パルコポーロ、ニューロマンティック、パワーレンジャーイエロー、パルえもん、春子。
 決まったパルコのキャラは「福岡パル子」。新しい博多駅ビル開業に伴う、天神のお店の対抗と協働を、おもしろおかしくスピーディにたどる。
 「福岡パル子」のかわいさとしたたかさの幅と変わり身が極端で、なかなか楽しい。ここまでの上演時間が約35分。

 そのあと、「ミニ北海道開拓史」が約30分。
 札幌に2003年に開業した札幌駅ビルをめぐる流通戦争史と、北海道開拓史を重ねる。
 札幌駅ビルの完成で、勝ちの駅前大丸、苦戦の大通り公園地区、と分かれた。そのあたりの事情をうまくコントでまとめている。
 札幌は駅と大通り公園の間が、福岡の博多駅と天神の間より若干近く、一極化しやすいところが福岡と違うのかな、という気はした。
 エピローグは、再び地下鉄3号線ネタ。カーテンコールのあと、プレゼントタイムと、客を楽しませる気軽な仕掛けで締める。

 肩の力を抜いてのんびり観るのには、もってこいの公演だ。
 ただ、昼公演2000円だから観るが、夜公演3000円だと、ちょっと考える。
 この舞台は22日〜24日で6ステージ。満席だった。


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