昨年東京の本多劇場で開催され成功裡に終了した「E−1グランプリ」が、今年度は全国4地区で地区大会を開く全国展開が図られた。九州大会は福岡で開催され、いまその参加劇団、一般審査員、ボランティアスタッフを募集している。8月24日の締め切りなので応募は急いだがいい。
「E−1グランプリ」は、観客がもっと手軽にたくさんの才能と出会え、創り手はもっと手軽に舞台に立ち幅広い観客に見てもらえることを目的にした、賞金をかけたバトルライブだ。
1ユニット4名以上での出演というのが応募の条件だ。次のように選抜していく。
○ 予選オーディション (9月7日(土) 大野城まどかぴあ)
5分〜7分の作品・パフォーマンスを上演して九州大会出場の12ユニットを選出する。審査は審査員が行う。
○ 九州大会 (10月27日(日)、28日(月) 西鉄ホール)
12ユニットが2日間、1日6ユニットに分かれて、各ユニットが上演時間15分の作品を上演する。審査は観客の投票によって決定し、各日上位2ユニットプラス3位のどちらかのユニットの1つ計5ユニットが九州決勝戦に進出する。
○ 九州決勝戦 (2003年3月27日(木) 西鉄ホール)
九州大会を勝ち残った5ユニットが上演時間20分の作品を上演する。審査は、観客および審査員が行う。優勝したユニットには賞金10万円が進呈され、全国決勝戦に出場できる。
○ 全国決勝戦 (2003年4月13日(日) 東京・本多劇場)
各地決勝戦を勝ち抜いた6ユニットが優勝をめざして行う最終バトル。審査は観客およびマスコミ業界審査員が行う。優勝賞金は、1位100万円、2位30万円、3位10万円。
以上のようになかなか面白いイベントだ。営利を目的とせず、新たな才能の発掘と育成を目的とする実行委員会形式での運営で、参加しやすさ、公平さへの配慮がなされている。
高校演劇の大会でも1作品60分が普通だから、1作品15分とか20分というのは、瞬発力があるほうが有利かなという気がしないでもないが、ジョイントバトルの性格上やむを得ないだろう。集中力をいかに高めるかも重要になろう。
創る側は序列づけを嫌うのか、コンクールなどでベストを選ぶことは少ない。福岡では演劇祭の形式のイベントも本格的なものはない。
そのような状況にこのイベントが風穴が開けることで、一般の関心をひきつけていわゆる演劇関係者以外の一般観客が増えることをおおいに期待する。
このサイトでは散々福岡の演劇のレベルの低さを言ってきた。全国決勝戦でいい成績を残して私の鼻を明かしてくれるような劇団がぜひ出てきてほしい。
多くの才能が挑戦することで福岡の演劇状況を引っ掻き回し、なんとなくある劇団序列を徹底的に壊してくれるようなバトルを楽しみにしている。たぶんそれが福岡の演劇のレベルを大きく引っぱり上げることになるだろうと思う。
なお、このイベントの連絡先は次のとおり。
E−1グランプリ2002九州大会実行委員会事務局
(有)ステージクルー・ネットワーク内
電話:092−952−0391
FAX :092−952−0444