劇団「路地裏えとせとら」の第1回公演だ。作品は、男2人、女1人と拾われてきた犬の話。どうでもいいような日常の描写が延々と続き、私の面白くなさのバロメータである睡魔に襲われっぱなしで、3分の1は眠っていた。
同居していた3人と1匹の別れのあと、10年後の再会で終るが、登場人物の魅力も薄く感情移入できず、また状況は変わるのに人物は一向に変わらないという、セオリー無視とも思える作りにはついていけなかった。
日常を描くにしろ、エピソードをからめるとか、気の利いたセリフでひっぱるとか、工夫の余地はありすぎるほどある。結局、映像で見せるタイトルと、時間かせぎのコントがまあいちばん見られたということになってしまった。
劇団員1人の劇団とはいえ、大学生がこんなレベルじゃさびしい。
芸工大には初めて行った。会場の多次元ホールはやや殺風景だが、広さもちょうどよく、設備もいい。