登場人物が3人だけの短い芝居でありきたりともいえる内容だが、面白いと思ったところに素直に表現しているのはいい。3人の俳優の魅力を引っぱりだす努力をしていて、それがなかなかよかった。
博士によって作られた生物(アンドロイド)と博士、助手とのやりとりだけで構成される。いろいろやってみると生物の能力は高く、助手がライバル意識を持つほどだ。
が、実はその生物はすでに他の人によって20年前に作られたもので、生物はアンドロイドの権利保護を頼むために現れたのだった。
ストーリーは単純すぎる。もう一工夫あってもいい。セリフにユーモアがあるのはいい。
生物が脱皮するという発想は役の雰囲気がガラリと変わって面白いし、博士をオカマにしたりという工夫も楽しい。
俳優はそれぞれに個性的で生きのいい演技だ。生物役の佐々木まり子(だと思う)がキュートでなかなか切れ味のいい演技を見せる。
脚本が単純な分、なかなか深い演技はできないかもしれないが、3人だけで1時間強の芝居をよくもたせていた。