*** 推 敲 中 ***
粗忽家勘朝一門会での勘朝およびその門下生の落語は聞かせた。
練習十分な上にされぞれの落語家の個性も際立っていて楽しめた。福岡の落語はレベルが高い。
それぞれの感想を述べる。
○「鮑のし」 勘珍
祝いの向上のついでに教えられたときの本音まで喋ってしまうバカさを、口跡さわやかに勘珍が演じる。しゃべりもしぐさも表情豊かで、流暢でテンポいい。約20分。
○「ラブレター」 勘也
ラブレターの読み間違いの話だが、登場する2人のどっちがしゃべっているのかわからないというレベル。約3分。
○「蝦蟇の油」 勘楽
酔ってから商売する蝦蟇の油売りの口上の、ちゃんとした時との落差の大きさで見せる。姿かたちの端正な落語家で落語も端正だが、やや硬く単調なのが惜しい。約15分。
○「漫才」 69’S
歯医者のコントでテンポよく笑わせる。約5分。
○「千早ふる」 勘々
江戸時代のダイエーホークスの監督と選手の関係にうまく置き換えてグングン引っぱる。ばかばかしさに大笑い。勘々は若旦那風。約15分。
○「大工調べ」 勘朝
早口で切れ味のいいしゃべりだ。
道具を家賃のカタに大家に持っていかれた大工とその棟梁が、言葉の行き違いからついには裁判沙汰に。そして二転三転してハッピーエンドだが、人物の描写が実によくてグ〜っと引き込む。約45分。。
「千早ふる」のあと10分間の仲入りで、そのあと「大工調べ」の前に「大喜利」があった。「やりくり川柳」と「しりとり」で、レスポンスよく面白い解答が続出、司会の勘珍の勘がいい受け答えもあって楽しめた。30分弱。
あじびホールに高座と約150席の客席を作っての寄席だが、超満員だった。