*** 推 敲 中 ***
ダンス集団Selbstによる、美術館の「風除室」をめぐるダンスパフォーマンスは、踊る場所の珍しさもあり短い作品だが楽しめた。
開催中の展覧会「福・北 美術往来」のイベントの一環で、Selbstのメンバーである徳永昭夫の展覧会出品作品「風除室のお出かけ」(残念ながら見ていない)と呼応するパフォーマンスだという。
男1人、女4人のダンサー。衣裳は普通のまち着。照明なし。ビデオモニターが1台。終盤近くまでシンプルな音楽がつくが、終盤は掛け声で調子をとる。
2階の入り口の風除室を中心にして展開する。風除室には内のも外にもこだわって、仕切り壁をゆっくりと舐めまわし、自動ドアのマットには全員でグルグル廻るダンスで執着する。それに、外側のエントランス、内側ロビーでの大きく動くというパフォーマンスが加わる。
風除室とその両側のドアを通って美術館の内と外を走りまわる。内側のロビーでは直立した男をふたりの女が揺らしたり、股くぐりをしたり抱きかかえたり、ゆかに寝転がったりと、ダイナミックな振付は楽しい。
個々のダンサーの技量はそれほど高いとは言えないが、集団のパワーで見せる。
観客はロビーに立って見る。観客は100人くらいだった。