前半立ち見だったが、休憩のとき折りたたみイスを持ってきてもらい、それに座ったはいいが、肝心の「土蜘蛛」のクライマックスで居眠りしてしまった。不覚だった。
まず増田正造さんの解説が約20分。
リーズナブルな能の公演である「能・狂言に魅せられて」は、高校生への公演のあとの夜の回を一般に公開しているのだそうだ。
また、夢野久作が福岡の能楽師・梅津只圓に能を習っていたことが紹介された。
仕舞が、大槻文蔵「野宮」と観世栄夫「実盛」。
大槻文蔵の「野宮」は、姿かたちのいいこの演者のすっきりと優雅な舞に魅了される。約7分。
観世栄夫の「実盛」は、ビブラートの効いた謡と存在感のある舞でグッとひきつけられる。約6分。
狂言は「惣八」。
主人に抱えられた出家と料理人だが、ふたりともシロウトで実はその前歴があべこべ。そこで互いのしごとを入れ替えるのだが・・・。ふたりの輪唱などなかなか聞かせるなど、かけあいのテンポがよくて見せる。上演時間約28分。
能「土蜘蛛」は、前半のややたいくつなところでウトウトしてしまい、ハッと気がついたら土蜘蛛の引っ込みのところだった。残念!上演時間約45分。
この公演はきょう1ステージ。満員で、立ち見も出ていた。