「巨大な恐竜たちが暴れまわるショー」といえば、これはどうしても観たくなる。
念願かなって会場に行って、観る前はワクワクで、観ているときは楽しくて、でも、観終われば好奇心も満たされて、こんなもんかと思ってしまうけど、それでいいんだよね、たぶん。
恐竜の生きた三畳紀(約2億5000万年前)から白亜紀(約6500万年前)までの、当時の地球環境のなかで繁栄した恐竜の生活の様子を、実物大の恐竜20体で描くというショー。
巨大な恐竜に度肝を抜かれるが、ほんとにそれを非常にリアルに、どのようにして動かしているんだろう。
超小型の恐竜はリモコン制御で、受信機を引っぱってまわる。小型の恐竜は大きな着ぐるみのようなやり方で、人の足も見えるから、2本足の恐竜が4本足に見えてしまう。
中型・大型の恐竜は、キャスター付きの大きな移動台の上に立てた心棒の上に全身を置いてその全体重を支える。操作する人は中に入っているが、全長22メートルもある巨大恐竜をどのようにして動かしているんだろう。
驚くのは、恐竜の動きが実にリアルで迫力があるということ。ほんとに、細かい動きまでどうやって制御しているんだ、という感じ。
肉食恐竜が生まれたばかりの草食恐竜のあかちゃんを食べようとくわえたり、草食恐竜が草を食べたり、親子が顔を寄せ合って情愛を示したり―いかにも生き物で、まさに生きているようにリアルに表現される。
壊すわけにはいかないから、闘うシーンは声で威嚇するだけというのはしかたないけど、そこはちょっと迫力不足かな。
このショーは、1999年にBBCで放送された番組が元になっている。
古生物学者のハクスリー博士といっしょに恐竜の時代を旅するというスタイルで、長い恐竜興亡の歴史をがうまくまとめている。
このショーは、福岡では19日から22日まで10ステージ。家族連れでほぼ満員だった。駐車場には宮崎や熊本からの貸切バスが並んでいた。