田川にできた芝居小屋・炭都劇場で、劇団双六の舞台を観た。
劇団双六もできたばかりの劇団で、団員9名の小さな劇団だが、大衆演劇の楽しさはたっぷりだ。
炭都劇場は、けっこう広い。
2階に上がると、入り口でチケットを販売している。1,500円を出すと、1,000円だという。昼公演は上演時間3時間で1,500円。夜公演は上演時間2時間で1,000円と、ほんとにリーズナブル。
劇場は縦長で、奥に舞台があり、そのそばが桟敷席で、うしろがイス席。イス席だけで200席ほどもあるのではないだろうか。全体では300人以上簡単に収容できそうだ。
観客は、意外に多い。
イス席の最前列の低いイスで開演を待っていると、だんだん観客が増えてきた。日曜日の夜公演というのに、開演時には100人を超す観客で客席の前の方は埋まった。
観客は、常連らしいおばさんたちが圧倒的に多いが、子どももけっこういる。
午後6時開演で、まずはお芝居がほぼ1時間。
やくざの子分2人が跡目を争っていて、対立する親分を殺ったほうが親分の妹と結婚して跡目を継ぐということで競うが、妹と相思相愛だったのは、対立する親分を殺った兄貴分の男ではなく、弟分の男のほうだった。
座員が少ないのもあって、出入りのことは口で説明するだけだから、まぁ人情ものだ。いろいろあって、座長演じる兄貴分の男が潔く跡目を譲って、幕。
あまりくどくなくて、さらりとすっきりと見せるのがいい。身長140センチの太った女優・東コケシが、狂言回しも兼ねて若衆をうまく演じていた。
休憩後、舞踊ショーが1時間弱。
役者8名のうち男優は3名だけなのがつらいところだが、そこは構成で何とか見せる。座長・藤ひろしはさっぱりとしていて、女形も妖艶さには欠けるがキップのよい女を踊る。おばさんたちに人気の藤咲祐が、動きのいい艶のある踊りで見せる。女優では藤咲光がいい。
終演が、若干押して午後8時10分。1階の階段下で役者たちが見送ってくれる。
201号線で飯塚まで行き、200号線で冷水越え。午後9時半過ぎには自宅に着けた。