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《2014.8月−7》

サーカスは、楽しいな
【2014年国立ボリショイサーカス福岡公演 (ボリショイサーカス)】


14日(木)16:30〜18:40 福岡国際センター 4,500円


 空中ブランコなどの大技モノでハラハラし、動物たちの芸にビックリしたりほっこりしたり、サーカスは楽しいな。

 次のような演目だった。

○オープニング
 4人の女性のスーパーボールを使ったパフォーマンスから始まり、20名ほどの出演者たちが円い舞台に登場してダンスをする。
○空中フラフープ
 空中に吊られて動くフラフープにつかまりながら、3本のフラフープを同時にまわすという女性のパフォーマンス。
○犬のサーカス
 白い大型犬5頭と灰色の中型犬1頭による、ハードル越えや輪くぐりやなど。ハードルを倒したりと灰色の犬がヒール的な役。ラストは白い犬が舞台をグルグルまわり、その姿がなかなかかっこいい。
○ジャグラー
 5つのボールを床に反射させるジャグリングで、そんなにむずかしいことないような気がするが。
○熊のサーカス
 まず熊のオートバイ乗りでビックリ。ちゃんと運転してる! さすがにアクセルとかブレーキの操作はしてないんだろうけど、グルグルまわってちゃんと退場していく。あと、ラート(2本の鉄の輪を平行につないだ器具の中に入って転がす)、足けりスクーター、でんぐり返りながら舞台一周、自転車、ゴーカートなど。ほんとに、熊の頭のよさがよくわかる。
○アンチ・ボード
 仰向けになって大きなボールを脚でさばくパフォーマンスのあと、男性が肩に担ぐ高いポールに女性が登って倒立するパフォーマンス。(このあと15分休憩)
○空中ブランコ
 この演目だけネットが張られ、受けられる前にひねったりまわしたりいろんな技を入れての飛び移りが10数回繰り返されるが、2回ほど失敗してネットに落ちた。ラスト、片足をロープにかけて国際センターに高い天井まで一気に上がり一気に落ちてくる女性のパフォーマンスにギクッ。
○猫のサーカス
 5匹の白猫が、歩きにくいところを旗をくわえて歩くとか、輪くぐり、棒わたり、棒登りなど多彩。平行棒を2匹の猫がワキを棒に絡めて進んで行く芸には笑ってしまった。出るべき時に出てきて、引っ込むときはちゃんと自発的に退場口に引っ込む。それだけでもすごい。
○イリュージョン
 美女が一瞬で着替えるというマジックを何回も繰り返す。服の長さが途中で長くなったりするから、単純に脱いでいるだけじゃない。
○空中アクロバット
 天井から吊られて動く布にからまって、男女ペアがいろんな形を作って飛ぶというパフォーマンス。美しい。
○ジギト(馬のサーカス)
 高速で舞台をグルグル走る馬の鞍の上などで貴市たちが様々な形を作る。馬の腹の下を抜けて逆側に出るような技も。疾走する馬たちがカッコいい。
○エンディング
 出演者たちがそろってあいさつする。

 上記以外に、男女2人のピエロが持つコーナーが5つ以上あって、観客を舞台に上げていろんなことをやらせる。

 このごろは中国雑技にさえシルク・ド・ソレイユのようにストーリー性を持たせるものが増えている。ボリショイサーカスはそれをせず、技と芸をそのまま見せる。それはそれでいい。
 この公演は福岡では14日から17日まで10ステージ。会場が大きいこともあって、特に自由席で空席が目立った。


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