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= 感 想 =【2001年4月】



[ 今 月 の 概 況 ]

 2年ぶりに首都圏から福岡に戻った。福岡の演劇状況がどう変わっているか、自分の眼で確かめられるのが楽しみだ。
 しかし、退職、再就職、転居と、この4月から生活環境が激変したので、今月はほとんど観られなかった。
 2本のうち、ケカリーノ・ケカリーナは面白かったが、テアトルハカタには失望した。




[ 作 品 別 の 感 想 ]

  1. うそばっかり。 (ケカリーノ・ケカリーナ)   ひょっとして福岡を象徴か
  2. 楽屋 (テアトルハカタ)   老舗劇団のレベルを嘆く




 ここで、これから観劇した感想を書いていくにあたって、今、私が福岡の演劇をどうみているかを簡単に書いておきたい。

 2年前の状況を、中間演劇、ミュージカル、テント、サイケ調、女性だけの劇団などと幅広いが、全体的に視野が狭く思いが低く、多彩な割には内容に乏しい、と思っていた。
 これだけ劇団があれば、全国レベルの個性的な書き手が現れていいのではないかと思うが、そのような質の面では北九州に水をあけられていた。
 首都圏と関西は別格だが、北村想、天野天街のいる名古屋のレベルにもはるかに及ばない。弘前劇場はじめ、仙台のIQ150、盛岡の自在社などの東北の劇団が持っている強烈な個性は、残念ながら福岡の劇団にはなかった。
 そのように他地区と比べても、私を徹底的に楽しませてくれる魅力的な劇団はなかったし、全国ベースで見ればいかにものっぺりという印象しか持てなかった。

 このような印象は、2年間のブランクがあるのだから、当然今も2年前のままであり、福岡の演劇関係者が聞いたら「偏見だ!」と怒りだすような捉え方は変わっていない。
 福岡の演劇が、この2年間にどう変わったか、そしてこれからどう変わろうとしているのか。面白い芝居を探し求めて、じっくりと見ていきたいと思う。


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