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《2001.7月−7》

恵比寿さまの釣舞はいいな
【田島神楽 (田島八幡宮)】

14日(土)18:00 田島八幡宮 無料


 隣の田島校区にある田島八幡宮の夏祭りに奉納される田島神楽を見に行った。田島神楽は福岡市無形民俗文化財に指定されている。
 午後6時から9時近くまで6曲を見た。「高所」、「猿女舞」、「問答」、「釣舞」、「磐戸」「天神」だ。

 演じられる場所は拝殿で、観客は3方から囲んで見る。演者は、楽屋の社務所から廊下を通って出てくる。暑いのにごつい衣装で演者も大変だ。鳴り物は笛や鼓の5人。演目ごとに解説がある。
 そんなに多い観客ではない、100人くらいだろうか。多くの人が来ているのだが、みんな神楽より模擬店の方に夢中だ。

 「高所」は五穀豊穣を祈願する1人で舞う舞神楽だが、ややたいくつで眠っていた。

 「猿女舞」は、天孫降臨の場面を神楽にした4人で演じる。ストーリーがやっとわかるくらいだ。

 「問答」は、翁と鬼の問答で2人で演じる。問答の内容も大体わかり、鬼が迫力で面白い。

 「釣舞」は、始まる直前に観客が急に2倍以上に増える。本来は、舞人・鯛釣り恵比寿さまに捧げ者を括りつけるのらしいが、今は逆で、釣人が釣り上げた餅やお菓子を拝殿の上から観客にばらまく。大歓声だ。私もけっこう拾った。
 恵比寿の面が大笑いの表情でいかにもうれしそうだし、演者の動きもユーモラスだ。

 「磐戸」は、天の岩戸の神話を神楽化したもので、4人で舞う。

 「天神」は、悪魔退散を祈願して鏑矢を四隅に放つ神楽舞で、矢を放つ動作がよく、見応えがあった。


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