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《2001.7月−8》

すっきり素直な舞台
【カスケード(空想童子)】

作:いけうちしん 演出:増本恵美
15日(日) 18:00〜18:20 あじびホール 入場料\0


 14:00の昼の回を夜の回に変更した。18:00に会場に行ってみると17:00にすでに開演していてあと終演まであと30分未満しかないという。頼り切っているシティ情報福岡への掲載ミスだ。しかたがない、最後のステージなのであとで観るというわけにもいかず、とにかく中に入った。
 1時間20分ほどの作品の最後の20分を観た。

 妊娠した主人公薫が子供を産む決心をするところの大詰めを観た。すでに前の恋人の子供を生んで育てておりいまの恋人の子供を妊娠している友人の早樹から、決心したことを励まされる。
 そのようなところを戯曲はテンポのいい会話で描いている。けっこうきついテーマだが、等身大の人物に等身大のいきいきしたせりふをしゃべらせているのがいい。装置もすっきりしており、俳優の演技もきちんとしている。

 この明るさと素直さはありそうでいて福岡では意外にない。東京の劇団でいうと「東京タンバリン」のような感じだと思った。
20分の観劇の印象ではこんなところだが、ビデオを送ってくれるそうだから観られなかった部分を期待しながら観てみよう。

 「あじびホール」には初めて行った。アジア美術館の8階にあり、講演等のイベント用のホールだが、小さいがセンスのいいホールだ。

 送ってもらったビデオを観た。顔はわからないので、人物は服の色と体型で判断するしかない。それでもストーリーと舞台の雰囲気はわかる。
 印象はすでに書いた印象がほとんど変わらない。流行の「静かな演劇」に繋がる雰囲気がある。

 この素直さを伸ばしていければ今後大きな可能性のある劇団だと思う。


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