バラエティの乗りを狙った舞台だ、というのが最後まで観ていけばわかるという舞台だ。ストーリーもコンセプトもありそうに見せかけながら、結局は趣向だけで見せる。
その趣向もアイディア勝負というのではなく、出演者の歌やダンスやラジコンなどのスキルをなるべくたくさん並べてみようというレベルだが、群舞やソロダンスやアカペラなどを詰め込んでまあ楽しめる作品にはなっている。
ストーリー性は弱いが、強いていえば女性たちの自分探しの話で、個性的なメンバーの思いが軽快に展開していく。そして終幕、おでんを売っている駄菓子屋の懐かしいシーンでやさしく癒されて終わる。
子供時代を演じるときのキャラクタを少し違わせたりと、ていねいなつくりだ。生き生きと演じているのがいい。
ラジコンのゴキブリとのやりとりシーンはなかなか楽しい。焼き鳥屋でのシーンがありアカペラもあったっりで「カクスコ」の舞台を思い出した。
やや気になったのは、音楽もダンスにも場面のイメージも借り物ばかりという感じでオリジナリティに欠けること。それでも悪びれず開き直って徹底してやっているのでよしとするが、作っている方がやや楽しみすぎかなという気はする。
ほとんどが初めて見る俳優さんで、既成の劇団の範囲を越えているように見えた。スペシャルサンクスに劇団生活舞台があったりして、あまり気にすることもないのだろうが、どういう系列のプロデュースなのかなとつい考えてしまった。
風邪で頭が痛い。たぶんそのせいかなかなかうまくまとまらない。最終版のアップロードが遅れてしまった。