宝塚歌劇団の星組・夢輝のあと演出家・中村暁との「スター誕生の仕組みと魅力」と題されたトークショーで、夢輝のあのスターの雰囲気を十分に堪能させてくれた。
　夢輝のあについては、「ノーブルで甘い雰囲気にスターとしての存在感も加わり」とチラシに書かれているが、そのものずばり！ 舞台女優らしい切れのいい顔立ちや、体全体の持つ雰囲気にうっとりさせられるし、トークではなかなかの受け答えで頭のよさも見せる。

　夢輝のあの生い立ちから、宝塚音楽学校でのこと、そして初舞台から現在までの歩みを簡潔にたどることで、女優から見た宝塚歌劇団の素顔を垣間見せる。和ものと洋ものの組み合わせの演目でのメークの苦労話など楽しめた。

　後半は男役について。最初は男役をやることに抵抗があったという。男役はほんものの男性のコピーではなくて作られた男性で、宝塚の舞台は男役のいちばんいいところを見せるように構成されている。
　どんな風に男役を作っていくかについては、�@髪を切る　�A包容力をみせる　�B相手の娘役を可愛く見せる、という。主役を演じるのは気持いいし、男役が好きなのは演じる役の幅が広いことだという。

　司会もやってくれた演出家・中村暁の構成が、じゃんけんゲームを入れたり観客に男役に挑戦させたりと観客参加型で、バラエティを持たせる。
　最後に、現在準備中のディナーショー「ｆｅｅｌ」から、「酒と薔薇の日々」、「ラバーズコンチェルト」の２曲を歌ってくれ、うっとり。

　女優さんが出演すると人気がすごい。抽選で４倍の競争率だったというから入場できてラッキーだった。遠く茨城から来ている人や、朝４時ころから並んだ人もいたようで、宝塚の追っかけはすごい。