このゼルプストの第2回公演は、やや荒削りだが、ダイナミックなダンスで楽しめた。
第1部の「投げやりキッス」(構成・振付け・演出:近藤良平)は約25分のダンス。男2人、女4人のダンサーによる、ジャズピアノなどをバックにした、けっこう極端でユーモラスな荒っぽい表現のダンスは、観ていて楽しい。
近藤はダンス集団コンドルズの代表で、三池崇史監督のぶっ飛んだミュージカル映画「カタクリ家の幸福」の振付けもしている。
第2部の「はなののののはな」(構成・演出:宮原一枝 振付け:ゼルプスト)は、6つの場面で構成される約50分の作品だ。
はじめの場面は群舞から入る。次の場面、天井から4枚の白布が吊るされ、その次の場面ではその白布にビデオ映像が写されるなかでディスコダンスが行われる。
あと、7人による群舞と3人または2人によるダンスの場面が続く。
第2部の表現は第1部に比べるとややおとなしいが、状況や姿態についてユーモラスな表現の工夫もあり、衣装も場面ごとに替わるなど、観ていて楽しい。
舞台を観ていると、その体による表現から、声が聞こえてくるような錯覚に襲われるから、饒舌なダンスがこの集団のダンスの持ち味だと認識させられた。
その持ち味をひょっとして殺してしまうかもしれないが、動きにスピードが加わり、さらに余計な動きが抑制されるといい。振付けも、登場している全員がほぼ同じ振りであるいまのレベルから、ひとりひとりに別の動きをさせながら統一的な舞台を作っていけるならば、さらに楽しめるだろうと思う。
今回の公演は3ステージで、きょうはほぼ満席だった。観客にはダンスをやっている人が多そうだった。聞こえてくる感想も具体的だ。
ダンスは演技に比べて練習ルールがまだはっきりしている分、スキルの評価もしやすいのかなという気もした。