全然乗れない。眠かった。
俳優の個人的な知り合いだけに受けているような芝居だ。趣向も矮小で楽しめないのに、どうでもいいところでかなりの人数の笑い声が起こるのが不思議だった。
いくら加藤智恵の汗がきれいでも、その熱演だけで感動してしまうほどこっちだってウブじゃない。
借り物のイメージばかりで、創造性には乏しい。題名からしてそうだが、一応は学園ものといえるか。
いじめられを助ける教師の話だったと思うが、2日経った今、もうストーリーもわからなくなった。それくらい印象が弱いのだ。
趣向はわずかに、いじめられが屋上から飛び降りる代わりに落ちたのが猫(CAT)だったというかなり納得しがたい設定だ。それもなんで CAT が GREATE TEACHER なのかわからない。
出てくる教師の名が「北風」と「太陽」では、ネイミングの陳腐さをいう前に、この作品の硬直していてレベルの低い発想を、自ら強調しながら白状しているようなものだ。
福永、川原に連なる カタルシス拒否系 の芝居をめざしているのかもしれないが、ここまで基本的なデッサン力を欠いていてはどうしようもないと思う。
この公演の照明を担当した 長野慎也 の新作でも上演してくれないだろうか。
最終の18時の回を観たが、入りきれない人がいて急遽20時から追加公演が打たれた。