余裕が出てきたかな、と感じた。
アイディアを出し合って楽しんで作っているという感じがいい。「〜万物の価値について考えてみる〜」という副題がついたこの作品は、テーマの重さを感じさせない表現の軽さが心地いい。
ストーリーがかなりはっきりしていて福永郁央作品にしては比較的分かりやすい。その分若干が膨らませ方が不足かなという気がするが、それは抜群だった前作「Re:”Monstar”」と比較するからの話だ。
いつもながらの小気味いい場面転換、俳優の変わり身の軽さは魅力で、セリフやスライドの言葉も魅力的だ。装置、照明、音響などのテクニカル面のレベルの高さは相変わらずだ。
象のうんこといわれる黒い正十二面体をめぐって展開する。海岸で見張るふたりの男、子供の工場長のもと女性3人が働く工場、その間を通る象が通る道路。工場にに男女の他国のスパイが工員になりすまして潜入する。
黒い正十二面体が海岸に流れ着く。
イメージが多彩だ。
解釈の多義性を許すのは書き込み不足ではなくて計算
らしくなさで広げる
象のうんことは価値なきもの その再生の企図を意識させる 海岸の男が「トキオ」と「ソビエト」
芝居屋コロシアム2002の第3番目の作品で、公演はきょうとあすの3ステージ。なぜか観客は少なく、7割くらいの入りだった。