どうしようもない。こんなおもしろくもない芝居をよく書くわ、としか言えない。
探偵トボケ氏(安易なネーミング!)と女性の助手が、妖怪に言葉を奪い取られた街を救うという話。
妖怪は、ナンバー2にその座を乗っ取られ、そのナンバー2も下っ端の男にその座を奪われ、しかも、探偵助手志願の女に言葉を奪い取る機械を取られる始末。その下っ端の男は助手にぞっこんで、難なく奪い取られた言葉は元に復し、街は言葉を取り戻す。
なのになぜか、妖怪はトボケ氏を襲ってやっつけるが、妖怪が去ったあとトボケ氏は正義の戦いを誓う。
よくぞここまで支離滅裂な脚本が書けると感心する。
唖然としたりあきれたりウトウトしたりと、どう反応していいかわからないひどい作品を、堂々と舞台にかける感覚がわからない。普通の演劇センスがあれば、この作品が鑑賞に堪えるかどうかの判断くらいできそうなものだ。
ストーリーは、理由もなく脈絡もなく唐突に飛ぶ。ムダ口ばかり叩いている人物に魅力はない。ことば遊びもレベルが低すぎて聞くに耐えない。
そのような脚本の、意味もないセリフを一生懸命やることに何の意味もない。こんなのが楽しいのだとしたら、勝手にやってれば、というしかない。
この舞台は2ステージ。私の観た回は7割くらいの入り。
それにしても、このレベルで前売り2500円というのは、詐欺にあったようなものだ。