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《2003.8月−2》

コントがけっこうおもしろくなってきた
【プー&ムー単独ライブ ハイヤ (福岡吉本)】

構成:プー&ムー
3日(日) 17:00〜18:35 吉本ゴールデン劇場 1000円


 もう中堅ともいえる プー&ムー(おたこプー&おさむ)の単独ライブ「ハイヤ」を観にいった。コントがけっこうおもしろくなっていて楽しめた。
 あいだに「男のチャレンジコーナー」というのがあって、その前に6つのコントがあり、そのあとにやや長い芝居仕立てのコント「ウォーターボーイズ」があった。

 6つのコントは1分から10分くらいまでと形態はバラエティに富んでいる。
 セミ取りしているムーのところにプーのおじちゃんが現われ、上着を脱ぐとTシャツにびっしり留まったセミにびっくり。そのセミが会場に逃げ出してもうパニック状態というのがなんともおもしろかった。
 予備校の寮のふたり部屋でのふたりのコントは、間にある衝立を通してのやり取りで、コーラの大きさや形状(缶がペットボトルに)など、途中品物が変わるというアイディアがおもしろかった。会話も含めてテンポいい。
 鏡のコントでは、鏡の相手がラスト突然変わってドキッとさせる。
 補習授業のコントでは、数学の先生が生徒に迫る、が生徒は体育の先生とできていた、というのをバカバカしくわずかに深刻におぞましく見せる。突込みがいい。
 ムーによる閉店時間に帰らない客にいらつく居酒屋の店長のコントは、歌謡曲の一節をからませて会話を作っていくが、これも楽しめる。

 「男のチャレンジコーナー」はプーが舞台でゴーヤチャンプルを作り、客に食べさせる。これで20分はやや長すぎる。
 そのあとの「ウォーターボーイズ」は、高校の男子シンクロナイズドスイミングのクラブの話で、上演時間は25分弱。
 男子新体操部の部長と手芸(手で形を作る芸)部の部長を勧誘して練習し大会に出る。練習は青いテープを張り詰めてプールに見立てたなかでやる。大会シーンは影絵で、鮫が現れたりとかなりしっちゃかめっちゃかだが、けっこう見せる。

 プー&ムー は芸が板についてきた。以前は強烈に動くかしゃべっていないと間が持たない感じだったが、このごろはいるだけでおもしろい、というところに近くなった。
 コントの切れ味もなかなかいいし、ボリュームもある。だから単独ライブができる。このレベルを毎月続けていけるならば、それはすごいことだ。

 観客は若い女性がほとんどで、若干空席がある程度だった。


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