メインは KOH−TAO のコンサート。KOH−TAO は、メンバー3人のエスニックアンサンブルユニットで、アジアやアフリカの楽器を手作りして演奏する。今回は3人にインドネシアのアリフ・ヘンドラストが加わったその演奏が心地よかった。
二部構成で、第一部「音と舞のコラボレーション」では、福岡の舞手がアリフ・ヘンドラストの演奏に合わせて舞った。
第一部「音と舞のコラボレーション」。舞の構成と振付は高木聡子。約35分。
アリフ・ヘンドラストのミュージッククカマル(竹の打楽器で、若干の音階も出る)などの演奏に合わせて、福岡の3人の舞手が舞う。アリフの演奏はリズム中心だが、完全に安定しないためか荒っぽく聞こえる。
舞台には切った竹をつないで作ったオブジェが3つ。男1人、女2人の舞手はその後ろから白い優雅な衣装で現れて、優雅なダンスを踊る。途中、オブジェの燭台に火を灯したり、床を転がったりもあるが、振付が全体的に演奏にそぐわない。白い衣装にも違和感があった。その結果、音楽となじまないしからまない。演奏と一緒にやる練習時間の不足もあっただろうが、もう少し練り上げてほしかった。
第二部は KOH−TAO のコンサート。アンコールまで入れて6曲。1時間10分。
手作りのカリンバがメロディを奏で、さまざまな楽器は響きあい、ゆったりとしたところがとても心地いい。曲によって違いはあるが、ひとつの曲のなかでは基本のリズムは変わらず、メロディと音色が変わるだけだが、1曲10分以上ある曲でも全然飽きない。じっくりと満足させてくれるその音楽的センスは高い。
このイベントはきょう1ステージだが、KOH−TAO のコンサートはあと2回ほど福岡で開かれる。満席だった。観客には演劇関係者の顔もちらほら見えた。