う〜ん、どうにも空疎・矮小な作品で、何一つ引っかかってこない。眠気を追い払うのに四苦八苦だった。
小長光亜由美にとって処女作とはいえ、九州産業大学演劇研究部のこのところの公演のなかではずば抜けてつまらない。このごろ公演の質が低下する一方のようなのが気になる。
タイムマシンを作った雄一が、2013年に行くつもりが室町時代に行ってしまい、二人組みの悪者とゴタゴタする―というだけの話。サブプロットはなくメインの話も超貧相で、とても1時間を持たせる内容ではない。
だから、とろいとろい展開にうんざりしてくる。
何の目的も持たない主人公に何の興味もわかないし、チャンバラだけがおもしろいなどということはない。
装置はいつもと同じで上手と下手に衝立があるという形式。チャンバラを使うのもいつもと同じだが、形が似ていても内容が伴わなければどうしようもない。ましてや今回は、安易にピストルを使っているのは堕落だ。
この舞台は香椎祭公演できのうときょうで3ステージ。20人くらいの観客だった。