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《2004.3月−1》

ワークショップの成果、たっぷり
【祇園町ダンシングオールナイト! !  (福岡市文化芸術振興財団)】

構成:ダンスジェネレイト福岡
6日(土) 19:05〜20:30 ぽんプラザホール 1000円


 コンレンポラリーダンス長期ワークショップ「ダンスジェネレート福岡2003」の発表会。
 ことしは、4組の講師によるレクチャーのあと、参加者各自で3分〜7分のオリジナル作品に取り組むというやり方がとられた。参加者には初心者を含むので、レベルはまちまちだが、個性のある作品ばかりで楽しめた。

 発表者は13人で、うち11人が女性。ことしで3回目のワークショップだが、参加2回目、3回目という方が多い。
 ことしのワークショップのテーマは「混乱する」。はじめにダンスの多様さがわかるビデオを見せられたあと、3組の講師によるレクチャーが続いた。そのレクチャー、わかりかけたら次の講師と、参加者を惑わせるやり方で、ダンスへの価値観を多様にして、参加者が自分と向き合うことをねらったという。その効果はあらわれていた。

 17のダンスが65分くらいのあいだに踊られる。ソロか、2人あるいは3人のダンスで、オープニングとラストなどに全員のダンスが入る。
 バレエから舞踏まで幅広い。どの作品も、自分のダンスを追究した参加者の努力のあとがみえる。
 ド派手な動きに白けることもあれば、指先だけの動きに惹きつけられることもあるから、ダンスの魅力とはいったい何に拠っているのだろう。ダンスが、精神の働きの結果であることはわかっても、表現技術のみならず、その精神の柔軟さは何によって培われるのだろうか。

 この舞台では、音楽が先にあって振付けたという作品が多かったが、それはやむを得まい。
 動きが美しい中西幸子、身体の表情がいい大内田早穂、頭抜けた表現力の長尾忍のダンスが印象深かった。

 この公演は1ステージだけ。若干空席があった。


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