*** 推 敲 中 ***
この手の公演は苦手だ。
レベルも低いうえに独りよがりとしか感じない。「早く終わってほしい」と思うことしきりだった。
アダムとイブと3人の女をめぐる話。
オカマのアダムと発育不全のイブ。愛を求め合ったふたりだが、まわりの差し金で、オカマは排斥されふたりは引き裂かれる。が、朝が来ると再び求め合うふたり。
壁と床には大きな渦巻き紋様、オブジェが置かれ、天井からフラフープがぶら下がる。横広の舞台はかなり雑多な感じ。
脚本は、それらしい雰囲気があればいいんだろうとばかり、舌っ足らず。俳優は衣裳もゴチャゴチャなら、動きもゴチャゴチャ。そのしゃべりも動きも冗長というよりは意味もなくやっているとしか見えず、脚本の舌っ足らずを補うどころか足を引っぱり、よけいなものがへばりついて印象は拡散してしまう。若々しい感性に驚くというところもなく、全体的には濁り水を引っかきまわしているという感じさえする。
題名からして性を扱っていることがわかるが、ねらったと思われる猥雑さは、雑多さに隠れて姿を見せない。やみくもにやってもしょうがないんだ。
アダムがかなり大きい男根にフェラチオをするシーンと、アダムの若干の妖しさが、わずかに見せた。
わたしはそんなふうだったが、だれかこの舞台をうまく説明してくれないだろうか。
この舞台は無倣舎第一回公演で、きのうときょうで4ステージ。ほぼ満席だった。