今月もまた支離滅裂というような演目の選定だが、それぞれにおもしろかった。

　2本のミュージカル「ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜」と「サウンド・オブ・ミュージック」が、質が高くて楽しめたが、2本とも輸入ミュージカルだ。
　「手をつなぎながら」ではHKT48のパワーに圧倒された。「が〜まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2012」のハイレベルなパフォーマンスと、「蟹工船」の練り上げられた舞台も楽しめた。

　いわゆるドラマ演劇である「欺瞞と戯言」と「満月の人よ」は、戯曲の練り上げ不足が目についた。「あなた自身のためのレッスン」は評価されすぎている。
　地元劇団が1本も入っていない（HKT48、玄海竜二一座は除く）が、コストパフォーマンスを重視すればこのような演目の選定になるのもやむを得ない。

1. 欺瞞と戯言　（トム・プロジェクト）　　　どんでん返しが、決まらない
2. ダディ・ロング・レッグズ〜足ながおじさんより〜　（東宝）　　　とても楽しめる、輸入ミュージカル
3. 東京タンゴ秋　（マドモアゼル・シネマ）　　　ユーモラスで心地よいダンス
4. サウンド・オブ・ミュージック　（四季）　　　名作ミュージカルの楽しさタップリ
5. 満月の人よ　（トム・プロジェクト）　　　ファルスだな、これは
6. 手をつなぎながら　（HKT48）　　　充実のパフォーマンスが1,000円
7. ディクテ　DICTEE　（Ｃｏ.山田うん）　　　構成・振付に抜本的な工夫がほしい
8. あなた自身のためのレッスン　（富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ）　　　戯曲の魅力、引き出せてない
9. が〜まるちょば サイレントコメディー JAPAN TOUR 2012　（が〜まるちょば）　　　パントマイムを超えたパフォーマンス
10. 蟹工船　（東京芸術座）　　　ダイナミックな舞台
11. 九州選抜座長大会“玄海竜二一座”公演　（玄海竜二一座）　　　玄海竜二をたっぷりと観られた、が
12. 贋作・一条さゆり　（だらく館）　　　脚本が弱いなぁ